食事のマナー(2008年2月)
2008年2月度のビデオメッセージ
今月のメッセージをお伝えしたいと思います。よろしくお願いいたします。
今月は、食事のマナーについて少しお話をしたいと思います。
いまから10年ぐらい前ですが、南米、チリのラスカンパナス天文台に望遠鏡を持っていきまして、天文台のレストランで学生諸君と一緒に食事をしていたときに、一瞬、ドキッとしたことがありました。何が起きたかと申しますと、学生の1人が大変大きな音をたててスープを飲んでいたのです。日本人の間では全然問題にならないことなのですが、そのレストランにはほかにも10名を超える日本人以外の人達がいました。スープを飲むときに(本当は食べるわけですが)音をたてるということは国際的なマナー違反なのです。何人かの方は一瞬、ドキッとしていたということを私は感じました。
これは問題だと思いまして、名古屋大学に帰ってから洋食についてのマナー教室を行いました。スープの食べ方にはじまり、何がマナー違反なのかということを、十数人が集まって、皆で順番に食事のマナーを確認しました。
ただ、その話をほかの方にいたしますと、「むしろ日本人でもお箸の持ち方がおかしい人がいるのではないか」というご意見がありました。それで、その次の月に、ついでに和食のマナー教室も行いました。学生諸君をみますと、いまはお箸をなかなかきちんと持てない人も少なくないのですね。「お箸はこうやって持って、日本人らしく形を守り、美しく食事をしよう」ということをお話しいたしまして、もう一度、日本の食事のあり方、形を勉強しました。
日本人は世界のいろいろな場に出て活躍しています。そのときに、食事も含めて、人間としての基本的な姿、形をきっちりと表現できるということは非常に大切なことではないかと思います。このような精神、姿勢を、これからも我々の研究室、グループとしてしっかり保ち、海外の方々とちゃんとしたお付き合いをしていきたいと思っております。
どうもありがとうございました。